財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

無印の経営成績(大枠)について。

10年、20年後の未来に、「EC」がなくなり、代わりに「新しい小売」が出てくるだろう。これはオフライン、オンラインと物流の融合である。」と述べた元アリババのCEOジャック・マー

 

「店舗が広告」と考え、「ネットから、店舗へ。そしてその楽しさを店舗からネットへ」と取り組んでいる無印良品

 

それでは、無印良品の企業の成績はどのようになっているのでしょうか。

決算説明書をもとに確認していきましょう。なお、今回は通年ではなく4期ごとに分かれた4半期決算の決算説明書をもとに見ていきます。基本的な見方は一緒ですが、こちらの方がより新鮮な情報が入っていることが特徴ですね。

 

 

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この表はPLを見やすくまとめてくれている表ですが、まず見方としては「売上対比の大きいものから見る」というのが重要です。

そのようにみることで、企業のビジネスモデルも見ることができるようになります。

 

この表でいうと、「実績」の右隣の列ですね。

営業総利益が50.1%、そして販管費は38.6%です。

 

営業総利益が50.1%ということは、逆に言うと「原価率が50%近い」ということ。

無印良品はホテルなども経営する多角的な企業ですので、これをもって一概に高い低いを言うことはできませんが、小売業の平均の原価率がEDIUNETで61.9%を書かれていましたので、比較的高収益な体質なのではないかといえます。

 

 

次に販管費ですね。売り上げの38.6%を占めています。ここは少し詳しく見ていきましょう。売上高の前年比(YoY)が113.2%増。これに対する販管費は114.8%増となっています。

 

 

これは経営成績の割合でいうと、少し気になる数字です。

販管費とは、「売上を上げるために企業が必要だと思った費用」のことです。

 

 

その販管費の伸びが、売上高の伸びよりも大きい。無印良品は店舗型の経営がメインですので、この販管費に入ってくるものは従業員の人件費や広告費、また、店舗はすべて自社のものとは考え辛いですので、土地などを借りている際に計上される賃借料などでしょうか。

いずれにしても、このような場合には販管費もチェックしていく必要があるでしょう。

 

 

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前年比ではどれも増加しています。

 

一番上の行にもある通り、売上高の前年比は113.2%の伸びなので、いずれの販管費も113%以上の伸びを示しています。

 

しかし、ここで注意しなければならないのは「会社が大きくなればなるほど伸びは減少していくのが普通」だということです。

 

例えば、100が101になっても前年比101%アップですが、1が2になったら200%アップです。

確認すると、売上高は182,601百万円に対し販管費は70,440百万円。1800億の売上に対し、700億の販管費です。これを伸び率に換算すると、210億の売上を使う為に払った販管費は72億ということ。

 

そう考えると、「何かの数値が異常に跳ねているわけではない」無印良品販管費はおおむね問題がないと思われます。

 

ただし、人件費は伸びが落ち着いたと記載されていますが、この辺りは細かく言うと「固定費」といって、売上にかかわらずかかる費用を示します。売上が下がっても連動して減らすことができない項目もともに増えていっている為、無印良品は成長して大きくなり続けることを避けられないでしょう。

 

また、「店舗が広告」としていた無印良品、「新規出店、改装などに伴う営業費用とともにシステム管理の費用が増加した」という記載があります。システム管理とはMUJIpassportのことでしょうか。これは企業の戦略の通りに費用が出て行っていますね。

 

 

ザックリとですが、売上と販管費の関係を見ていきました。

 

次回は、これをもう少し細かく見て、無印良品はどこで売上を上げているのか?を確認していきたいと思います。