財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

しまむらの儲けの構造は?費用は下げられるのか?

企業の利益を増やす方法は二つ。

売上を増やすか、費用を下げるかしかありません。

 

 

しまむらやアベイルを持つしまむらグループ

店舗販売がメインの会社なので、

売り上げの構造は「来場者数×一回来場当たりの購入額」という風に分解できます。

 

また、しまむらは「1回あたりの購入額」が、アベイルは「来場者数」が売上に大きな影響を与えていました。

 

 

前回は上記のように売上の構造を見てきましたので、

今回は、「費用を下げられるか?」について見ていきたいと思います。

 

 ・費用を下げることができるビジネスモデルか。

 

これは財務諸表を基に作成したしまむらグループの直近の儲けの構造です。

青は入ってきた収益、オレンジが出ていった費用で、一番右が残った利益となります。

大体ですが、収益の7%ほどが利益となっています。

 

 

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これを見ると、売上の大半が売上原価と販管費に消えていますね。

まず売上原価から見てみます。売上原価の割合は、売上に対して直近の4年で68%、68%、67%、66%と少しずつですが減少しています。これはコストダウンが進んでいっている証拠だと思います。

 

 

しかし、しまむらグループは本社が返品なしという条件で商品を大量に仕入れ、それを販売するというモデルをとっていたはずですから、基本的に薄利多売なのかなと思います。売上原価の占める割合が66%で、他のファストファッション大手より少々高いので、売上原価にも表れているといえるでしょう。そのようなビジネスモデルをとっている以上、売上原価を急激に下げることは難しそうです。

 

 

・経費の伸びに売上がついていっていない。

 

次に販管費を見ていきたいと思います。

販管費はまず売上との関係性が重要です。

こちらはYoY(前年比)をグラフにしてみたものです。

 

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青色が売上高で、オレンジ色が販管費ですので、直近2年では売上高の伸び率以上に販管費の伸び率が増えていってしまっています。

これは、投資が売上に反映されていない状態かもしれません。

 

 

少し細かく見ていきましょう。今年度の販管費の内訳はこちら

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このうち、基本的には数字の大きいところから見ていきます。右の割合は販管費全体に対する割合ですので、上位3つは「人件費」「賃借料」「販売費」の3つとなります。

 

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先ほどのこのグラフでいうと販管費は毎年増えてきているようですが、この上位3つの伸び率はどうでしょうか。

 

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やはり同じように増えていっています。

しかも、この上位3つのうち、「人件費」と「賃借料」は売上に関係なくかかってしまう固定費と呼ばれる費用です。

売れなかったから給料なしです。家賃は払いません。とは言えませんしね。

 

 

とはいえ、これでしまむらグループの販管費の性質も少し見えてきました。

この販管費は、店舗を拡大したにもかかわらず、期待ほどには売り上げは伸びていない。

しかもこの費用は毎年かかり続ける。という性質のものかもしれません。

 

 ・固定費がかかるしまむら。売上をどう伸ばすか

 

売上原価と販管費の二つを見てきましたが、売上原価はビジネスモデル上、販管費は固定費という関係上、どちらも劇的なコストカットは難しいのではないのかなと思います。

しまむらグループは売上を上げるために何をするべきか?を考えた方がよいのかもしれません。

 

 

ここで重要なのは、売上をつくるには投資が必要不可欠ということです。

その為の原資をしまむらグループは持っているのでしょうか。

 

 

次回はしまむらキャッシュフローについて見ていきたいと思います。