財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

しまむらのお金の使い方~実は本業以外にお金を使っている?

しまむらグループの成長率は少しずつ鈍化してきているように感じます。

それは売上高の伸びが鈍化しているということです。

 

これは売上と販管費の伸び率を示した図です。

 

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しまむらは店舗を出店し続けているため、家賃や人件費が計上される販管費は毎年伸び続けていますが、売上の伸び率が鈍化し、投資したほどに売り上げが伸びていないことが分かります。

 

 

2017年の時点で売上の伸びが販管費の伸びを下回っていることはしまむらが一番よくわかっていたはず。この時に、しまむらはいったいどのような対策をしたのか。

何か対策をしたのではと思った理由は、しまむらのBSにあります。

 

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この現金及び預金の部分、手持ちの現金が去年の1/4ほどになっています。

 

 

このお金はいったい何に使われたのでしょうか。

それを示すものがキャッシュフロー計算書です。

 

 

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このように、項目を羅列して、それぞれ「どのような項目にいくらお金を使ったか。またはお金が入ってきているか。」を示しています。

 

 

このキャッシュフロー計算書は、「①本業でどれだけ儲けたか?②投資活動にどれだけ使ったか?③お金をどれだけ借りてきたか?」という3つに分類して示しています。

 

しかし、これを細かく見ると大変ですので、こちらも図示すると効果的です。

 

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営業活動によるCFは①本業でどれだけ儲けたか?を示し、投資活動によるCFは②投資にどれだけ使ったか?財務活動によるCFは、③お金をどれだけ借りてきたか?を示します。

 

このグラフで見る限り、本業で作ったお金以上に何かに投資しているようですね。

 

 

投資活動によるCFの数値と、前年比を出してみました。「-」がついているものがお金を使ったことを示します。

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これを見ると、土地の賃貸を示す「差入保証金」は前年比130%で投資を積極的に行っているのが見て取れます。しかし、本業に活きてくるであろう「有形固定資産」は78%と、前年に比べ投資額は減少しています。

 

 

では、何にお金を使っているのか。

それは、前年比150%、214%と非常に高い伸びを示す「定期預金の預け入れ」と「有価証券の取得」です。

有価証券の取得はグループ企業の有価証券の取得ではないようですが、詳しい中身はこれ以上はわかりません。

 

 

しかし、数字を比較すると事業で儲けたお金が2979億5千万であるのに対し、有価証券に1兆8千億投資しています。

 

 

この有価証券はM&Aや関係会社の株を示すものではないので、単純に他社の株を買ったのでしょうか。

 

もちろん何か考えはあるのでしょうが、少なくとも、現時点ではまだしまむらグループが起死回生の手を打つために何かに大きな投資をしている状況は読み取ることができません。

 

 

じつはしまむらは直近5年ではこのように様々な有価証券を売ったり買ったりしています。

財務的にはキャッシュを多く保有している為、 倒産する可能性は非常に低いとはいえ、本業と関係の内容に見えるところにお金をつぎ込んでいて大丈夫なのでしょうか…

 

 

次回は、このしまむらのお金の使い方と、ZOZOTOWNのお金の使い方について。

業態が違うとはいえ、どちらも他社の洋服を売るというビジネスモデルですが、どれだけ差があるのかを見比べてみたいと思います。