財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

比べてみると見えてくる、ZOZOとしまむらの似ている部分・違う部分

しまむらZOZOTOWN

卸売りか受託販売かという違いはありますが、実はどちらもプライベートブランドは少なく、他社の服を売っています。

 

これはユニクロが縫製などから一貫して自社で行うSPAと呼ばれる業態と大きく違うところですね。

 

私の個人的な興味なのですが、2社とも「他社の洋服を売る」という業態。

一方はITのみで服を売り、一方はネット販売を拒否し実店舗で服を売る。

 

この判断の結果、企業の成績はどのようになっているのでしょう。

この二つの企業は、どこにどのようにお金を使っているのでしょう。

 

 

今回の記事はただの興味ですので何の参考にもならないとは思いますが、気軽に見て頂けると嬉しいです。

 

 

まず企業の1年間の成績を図で見比べてみます。

 

f:id:parrrrrao:20180527145101p:plain

f:id:parrrrrao:20180527145247p:plain

左から2番目の、売上原価が一見するだけでも大きく違いますね。

ただ、しまむらは売上原価に服を仕入れた仕入れ代が入っているのに対し、ZOZOはZOZOTOWNのサイトの維持費や設備費などがここに計上されます。

ZOZOは、基本的に受託販売を行い、売り上げの30%をマージンとして取っているのですが、この図の一番左側の売上はそのマージンになります。

 

 

ZOZOTOWNしまむらの計上の方法に合わせるとすると、このような感じでしょうか。

 

f:id:parrrrrao:20180527145304p:plain

 変更後はこのような感じです。

こうしてみると、かなりしまむらと儲けの構造は近いですね。

 

 

f:id:parrrrrao:20180527145327p:plain

f:id:parrrrrao:20180527145337p:plain

 

こうやって見比べるとしまむらの強みが浮かび上がってきますね。

それは徹底した効率性。しまむらは卸売業で、店舗や従業員を増やし続けなければならないにもかかわらず、IT企業であるZOZOよりも高効率な体質となっています。

これはかなり驚異的なのではないかと思います。

 

また、残した利益もしまむらはZOZOの約2倍。

イメージと異なり、しまむらはZOZOと比べかなり儲かっているようです。

 

 

ただし、ZOZOTOWNは売上が前年比で130%近く増加しているのに対し、しまむらは今期ついに売り上げの伸びが止まりました。

しまむらはまた売上を向上させることができるのかが課題となってくるでしょう。

 

 

しかし、お金の使い方を比較すると、ZOZOのほうがまだ売り上げを伸ばすのではないかと思います。

 これはしまむらとZOZOのお金の使い方を図示したものです。

一番左が年始に持っていたお金、そこから順に「本業で儲けたお金」「投資に使ったお金」「お金を借りたり返したりしたお金」を示します。

青色がお金の増加でオレンジが減少です。

 

f:id:parrrrrao:20180527145449p:plain

f:id:parrrrrao:20180527145724p:plain

 

売上を上げるために設備投資などをしているのかを確認する場合、真ん中にある「投資活動CF」の一覧を確認すれば詳細が分かります。

 「-」が付いているものがお金を使った部分です。

 

前回の記事で確認しましたが、しまむらはここで有価証券の購入や売却に多額の資金を使っています。金額が大きいものトップ3にマークをしています。

しまむらの投資活動CF)

f:id:parrrrrao:20180527164546p:plain

 

これに対し、ZOZOは明らかに本業を加速させるためにお金を使っています。

(ZOZOの投資活動CF)

 

f:id:parrrrrao:20180527164338p:plain

 

ZOZOはZOZOSUITの為の有形固定資産の取得や、子会社の株式の取得のために多額のお金を払っていますね。

 

 この使った資金が今後の売り上げに繋がるかどうかは確認し続ける必要がありますが、企業の成長を加速させるためにお金を使っている姿勢は読み取ることができるのではないでしょうか。

 

さて、しまむらとZOZOの2社の比較を行ってきましたが、いかがでしたでしょうか。

2社とも「他社の洋服を売る」という業態で、儲けの構造としてはかなり近くなっているところを見ると、儲けの構造としては、これは一つの理想形なのかもしれません。

 

大きく違ったのはお金の使い方。このお金の使い方が今後どのような違いを生み出すのでしょうか。今後さらに注目してみたいと思います。

 

 

来週からはまた別の企業を見てみたいと思います。