財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

マクドナルドの収益性を分析①儲かるための鍵とは?

 

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2015年から社長が全国を回り顧客にヒアリングを実施した結果打ち出したビジネスリカバリープラン。そのプランに従って、マクドナルドの利益は回復しました。

今回は、決算説明書をもとにどのような経緯をたどって利益が回復したのかを見ていきたいと思います。

決算説明書には1年間の成績を分かりやすくまとめた表が載せられています。

 

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重要なのは増減前年比。売上高は約11%増。営業利益は172.9%増、経常利益は198.1%増となっています。ちなみに営業利益は商売をした後に残った利益。経常利益は一年間経営をした後に残った利益です。また、率は額が少ないと大きな伸びを示します。
1⇒2は200%増ですが、100⇒101は1%の増です。もともとの額が大きいものは通常伸び率はかなり低くなります。
営業利益や経常利益の伸び率が異常なのは当然ですが、マクドナルドレベルでの売上高11%増もかなり異常値です。
その理由を分析したデータも出してくれています。

 

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これを見ると売上高が増加しているのが大きい要因ですね。
もう一年前の経常利益の要因も見てみましょう。

 

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売上高の増加自体は一昨年の方が伸びていますね。また、店舗収益性も昨年の方が高いです。
ですが、この2年だけではどのような要因で売り上げが伸びたのか。店舗収益性は改善したのか。これらの経緯は分かりませんね。

それでは、この売り上げが伸びた原因について分析してみたいと思います。

 

・売上の構造を分析

売上は構造的に分解できます。財務諸表には単に売上高と書いてあるのみでも、実際にはお客からお金をいただいて、それが売上となっています。
マクドナルドの場合は飲食業。顧客は消費者ですので、一番ミクロの部分では「顧客単価×顧客」で成り立っています。
もう少しマクロの部分に行くと「1店舗当たりの売上×店舗数」。よりマクロになると「地方ごとの売上高の合計」となります。
このように、売上高は各要素に分解できますので、いろいろな視点から売上高が変化した要因を見つけ出すことが重要です。

 

マクドナルドにはこのようなデータシートというものがあり、エクセルで過去10年間のデータが掲載されており、その中には各年度の店舗数と売上高が記載されています。

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・売り上げの構成要素を図解


マクドナルドの決算書等を見ても来場者数は掲載されておりませんでしたので、今回は分かるデータの中で最もミクロな要素である「1店舗あたりの売上高」を見てみます。

マクドナルドは直営店とフランチャイズ店がありますので、その各店舗の売上高を図解するとこのような形に。

 

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直営店の方が1店舗当たりの売上高は大きいようですね。これは立地的なものでしょうか。これ以上は決算説明書からは読み取ることができません。

1店舗当たりの売上が分かりましたので、次は店舗数です。

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これを見ると、直営店に比べて2009年からはフランチャイズの店舗数が増加しています。
これを組み合わせると直営店ごとの売上高、フランチャイズごとの売上高が出てきます。

売上高のみに限ると、マクドナルドの売上は「店舗数」に大きな影響を受けるという事ができそうです。

では、マクドナルドは店舗数をひたすら増やしていけばいいのでしょうか。

残念ながら一概にそういうことはできません。
長くなりそうですので、その理由は次回の記事で書きたいと思います。