財務諸表は会社の成績表!

儲かっている企業は何が違うのか?足踏みしている企業は何が原因なのか?決算書を基に分析し、優秀なビジネスモデルをご紹介します。

メルカリ率いるメルペイが作る未来は信用社会なのか?

今回は、

「メルカリが現在開発を目指すメルペイ。その目指す先はアリペイ?」

「アリペイを運営するアントフィナンシャルの仕組みがヤバい」

というテーマで書いています。

 

今回はメルカリの財務諸表を読むだけではわからない、メルカリの未来についてのお話です。

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・最先端企業・成功の4つの要件

最先端のテック系の企業で成功するために押さえておきたい要件は①E-コマース②エコシステム③広告④金融の4つです。

 

現代は多くの人がスマホを持ったテクノロジーの時代。そんな中、大きく変わったのは情報の価値です。ネットが普及する以前であればおおよそにしか分からなかった顧客データが、今は購買情報として管理できるものとなっています。

 

例えばアマゾン、フェイスブックやグーグルなどはそれらの情報を用いて、顧客の好みに応じた情報を提供する広告業を行う事によって大きな収益を上げています。

 

そして、メルカリもその購買データを蓄積することにより顧客の好みに応じた広告事業へ繋げていく可能性を秘めています。

 

・メルカリ流エコシステムとは

このデータを、メルカリはどのように使っていく予定なのでしょうか。

メルカリの決算書のスライドを確認してみましょう。

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自社サービスのメルチャリのレンタル時のデータ取得のほか、リアルでは飲食店利用時、ネットではファイナンス等に利用できる構想のようです。

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つまり、メルペイの第一歩目は決済業という事が出来ます。決済を押さえることができると非常に強いため、今多くの企業がシェアを取ろうと争っている分野でもあります。

 

・メルペイの見据える未来。信用を創造するという事

しかし、メルペイ自体はその先があるようです。

 

メルペイの代表取締役のメッセージをご覧ください。

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メルペイのミッションは「信用を創造して、なめらかな社会を創る」です。

メルカリはフリマアプリを中心としながら、新しいフェーズに移りお客さまに新しい価値を一層提供していこうとしています。そのコアプロジェクトとなるのが、メルペイです。

メルペイが成し遂げようとしているのは、単なる新たな決済手段の提供ではありません。

私たちはテクノロジーとCtoCマーケットプレイスで培った膨大な情報をもとに、新しい「信用」を生み出し、メルペイひとつであらゆる金融サービスがコネクトする世界を目指しています。

もっとも重要なのは、お客さまが安心安全かつ、楽しく、簡単に、どこでも使える価値を提供することです。

メルペイはイノベーティブで、オープンなプラットフォームを目指し、様々なパートナーと協力してその世界を実現しようとしています。

 

 

一言でいうと、「信用を創造して、メルペイ一つであらゆる金融サービスに繋がれるようにするという」という事のようです。

 

信用を創造するというと大層ですが、実はメルカリにはもうその仕組みが実装されています。

 

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メルカリは購入者が購入し、その商品を受け取って受取の評価をします。そして出品者も購入者の購入態度などを評価し、お互いの評価が終わった後で決済が完了します。この時の相互評価によって、信用がたまっていく仕組みです。

 

利用者は取引の相手の評価をいつでも見ることができ、それによって安心して取引をすることができる。私思うのですが、数ある顧客情報の中でも、これかなり貴重なデータだという事が出来ます。

 

このような信頼を測る仕組みを使って、メルペイの「信用を創造する」という取り組みを行っていくのでしょう。

 

そして、この信用を創造するという意味で、すでに先を行っている企業が中国にあります。

 

・アントフィナンシャルのヤバい仕組み

 

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アリペイというサービスを運営するアントフィナンシャルです。

こちらはアリババグループの会社です。

 

アントフィナンシャルはメルペイによく似たアリペイという決済手段を持っており、そのシェアはなんと中国全体の50%以上にのぼります。この決済手段の普及によって、中国は現金が必要なくなってしまい、今ではほとんど持ち歩かないそう。

  

そして、このアリペイによって得られたデータを基にして、SesamiCredit(芝麻信用)という信用をスコア化したサービスも提供しています。

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画面の612。これはそのユーザーの信用度のスコアで、レンタルサイクルを返さなかったりするとこの数値が減少します。この数値が高ければ高いほど住宅ローンの借り入れが安くなるといったような、様々な優遇が受けられます。

 

 

この仕組みは中国で広まり、今では結婚時に相手のスコアを気にしたりするほど莫大な影響力を持っているようです。

 

更に、アントフィナンシャルは余額宝という出し入れ自由な投資信託もアリペイのアプリ内に有しています。

しかもその利回りがやばい。なんと約4%。銀行に入れていても0.数%にしかなりませんが、こちらはアリペイに100万円入れているだけで1年で4万円増えている可能性だってあります。

 

結果として、中国ではみんなアリペイの余額宝にお金を入れており、入った給料は即座に余額宝に入れる人も多いようです。出し入れ自由なので、銀行の信託と比べて心理的ハードルが低いというのも大きいでしょう。

  

 アリペイは既に中国人のおサイフになっているようです。「信頼を創造してあらゆる金融サービスに繋がれるようにする」というメルペイの未来は、このようなものも見据えているのかもしれません。

 

以上、メルペイの進む未来はもしかしたらアリペイかもしれないという話で書かせていただきました。